2016年11月

 秋も深まり、すぐそこへ近寄ってきている冬へと移り変わる晩秋の１１月。果物や野菜も収穫が終わり、正に収穫を喜ぶ時期です。水産品も年の瀬へ向け充実していきます。

 今回紹介するのは、秋鯖です。サバは一年を通じて入荷される魚です。サバには大きく分けて、マサバ・ゴマサバ・タイセイヨウサバの３種類がいますが、秋から冬にかけて特に美味しくなってくるのがマサバです。１０～１１月のマサバは秋サバと呼ばれています。

 夏場に北上し、襟裳岬付近から、産卵のために南下を始めます。マサバは産卵後に再び栄養を摂り、脂が乗って赤身の肉は柔らかく旨みがあり最も美味しいものとされています。中でも三陸沖（金華沖）の定置網で獲れたマサバは、金華サバと呼ばれ当市場でも人気のブランド鯖です。

 サバは非常に脂質に富んだ魚ですが、中でも多価不飽和脂肪酸が群を抜いて多く含まれています。ＥＰＡやＤＨＡに代表される多価不飽和脂肪酸は悪玉コレステロールや中性脂肪を減らし、逆に善玉コレステロールを増やす働きがあり、動脈硬化の予防、改善や脳卒中や高血圧などの生活習慣病から身体を守ってくれます。旨みたっぷりの秋サバを食べて健康増進に努めてみてはいかがでしょうか。