『夏の出世魚~スズキ(鱸)~』
2016年8月
長い梅雨も終盤を迎え、本格的な夏が近づいてきました。今回は、食卓に涼を感じさせる白身の魚「鱸(スズキ)」をご紹介しましょう。スズキは出世魚で、成長とともに呼び名が変わります。地方によって呼び名は様々に異なりますが、一般的に1年ものと2年もので全長20~30cm程度までのものを「セイゴ」、3年目以降の魚で全長40~60cm程度までを「フッコ」、それ以上の大きさの通常4~5年もの以降程度の成熟魚を「スズキ」と呼んでいます。 スズキという名前は、一説では身に血合いがほとんどないことから「すすぎ洗いしたような綺麗な身」の「すすぎ」から「スズキ」となったとも言われております。
その由来通り身は白く、冬のヒラメ・春のタイ・夏のスズキといわれるくらい、誉れ高い白身魚の一つです。市場には、年間を通して見られますが、夏のスズキはよく太ってとても美味であることから、夏が旬魚とされています。
身は透明度の高い白身で、刺身も美味しいのですが、薄造りにして氷水にさらす「洗い」は、しこしことして夏にはもってこいの美味。また、塩焼きやソテー等もくせのない白身ならではの品の良さ。骨や頭のアラ炊きも最高です。食欲の落ちる夏には、さっぱりとした梅肉としこしこ感の「スズキの洗い」で夏バテ解消!!