『~天然から養殖まで~真鯛』
2016年4月
春の訪れは嬉しいのですが、花粉症が心配な季節になりました。さて今月は、桜前線とともに旬を迎える魚、真鯛をご紹介しましょう。真鯛は魚の王様と言われ、昔の人は季節感豊かに「桜鯛」と呼びました。姿・色・味と三拍子揃っており、淡白でありながら芳酵な味わいで、また「腐っても鯛」と呼ぶように、鮮度の落ちるのが遅いのが特徴です。真鯛にはキダイ・チダイと似た魚がいますが、真鯛は美しい紅色の体にコバルトブルー色の小点が散らばり、胸ビレと尾ビレに青いふちどりがあるのに対し、チダイはエラぶたの縁に血のついたような赤い線があり、キダイはやや黄色みを帯び、口と目のあたりあ黄色といった真鯛科の中には似ている魚もいます。
天然真鯛の有名な漁場は、明石海峡(兵庫)・鳴門海峡(徳島)・来島海峡(愛媛)・福山の鞆浦(広島)と瀬戸内側が多いです。当市場でも様々な産地から入荷しており、旬の真鯛が場内を賑わせています。
真鯛の代表的な料理と言えば愛媛県の郷土料理である鯛飯や、鯛茶漬けですが、今回紹介するのは、鯛のユッケ丼です、切身の鯛に醤油、みりん、ごま油、お好みでコチュジャン、ねぎを混ぜ込み、ご飯の上にのせるだけで簡単で美味しい丼ぶりができます。ぜひご賞味ください。