『~ほたて貝~』
2016年3月
まだ寒さの名残が感じられる日が続いていますが、市場では春を告げる魚種で競り場が賑わっています。さて、今月はホタテ貝をご紹介しましょう。ホタテ貝は東北以北に生息し、天然の物は年々水揚げが減少しており、流通しているのはほとんどが養殖物です。
養殖には三つの方法があります。垂下養殖の「篭養殖」、「耳つり養殖」と「地まき放流」です。養殖方法にはそれぞれ特色があり地まきは大量に生産することができますが、採取時に殻の中に砂が入る場合が多く、生での取り扱いよりは、ボイル加工・冷凍柱が多いようです。また、垂下式では宙づりになっているため、砂が入りにくく活での取り扱いが主体で生食用として多く出回っています。
水揚げ量としては北海道、青森県で9割を占めておりますが、当市場では宮城県や岩手県産等も取扱いしております。
調理は簡単。片貝をはずし直焼き、剥いた身はフライや煮付け、柱は刺身、ホタテの炊き込みとメニューも豊富です。オススメはホタテの柱をサイコロ大に切り、刻んだオクラをワサビ醤油で合えた「ホタテ貝のオクラ和え」です。春の味を満喫できる一品です。ぜひご賞味ください。