『~節分いわし~』
2016年2月
三寒四温と言われ、この時期は春めいたかと思うと、冷え込み雪が降ったりと、春へ向かっている事を実感できます。郡山市場を彩る食材も冬から春の食材へ、日々変化しながら入荷しております。2月といえば節分。節分と言えば豆まき、恵方巻とありますが実は、他にも節分にはいわしを飾るという風習があります。このことを柊鰯または節分鰯と呼び、魔除けの為に柊の小枝と焼いた鰯の頭を飾ります。昔から魔除けには「臭いのきついもの」「尖ったもの」が使われてきました。鬼が臭いものや尖ったものを嫌うとされていた為です。 尖った柊の葉で鬼の目を刺し、臭い鰯の頭で鬼の侵入を防ぐと言われています。また、地方によっては鰯を食べることもあり、鰯の語源でもある「弱し(よわし)」「卑し(いやし)」さらに鰯には独特の臭いもあることから、よわくて、いやしく、臭いのある鰯を食べることは「陰の気を消してしまう」という意味や、やはり魔除けの意味から食されています。
お正月や節分のような伝統行事には、古くから言い伝えられたものがたくさんあります。そのいい部分はしっかり受け継いでいきたいものですね。