2015年3月

 三寒四温と昔の人はよく言ったものですが、少しづつ春の陽気を感じるようになってきました。今回はそんな春を告げる魚、ニシンをご紹介しましょう。

 ニシンは身を二つに裂いて食用にすることから、二身（にしん）と呼ばれています。また、地方名で北海道や秋田などでは「かどいわし」と呼ばれており、ニシンの卵の数の子は、かどいわしの子「かどのこ」から「数の子」になったとされています。

 かつては東北地方、北陸地方以北で大量に獲れたのですが、近年では漁獲量が激減し、現在では北海道での水揚げが中心となっています。また量販店で見かけるニシンのほとんどは、輸入物のタイセイヨウニシンで国外産が主流となってきています。

 しかしながら、ここ２年くらいは国内での水揚げが増加傾向にあり当市場では毎日新鮮な生ニシンが北海道の石狩、小樽、厚岸などから入荷しております。新鮮な生ニシンを見かけた際には、ぜひご賞味してみてはいかがでしょうか。

 調理法は塩焼きや煮つけに始まり、フライやマリネ、竜田揚げに蒲焼など様々ありますが、会津若松の強清水で有名なニシンの天ぷらを召し上がってみてはいかがでしょうか。ご飯のお供にも酒の肴にピッタリな一品となり、美味しくいただけること間違いないでしょう。