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SEASONAL NEWS

『晩夏の子持ち鮎』

2014年9月

アユ  9月を迎え朝夕は涼しくなり、少しずつ秋を感じるようになってきました。今回は、晩夏の子持ち鮎をご紹介しましょう。鮎はまたの名を香魚と呼ばれます。川に生える藻を食することによって、水質が良い場所だと魚体からスイカの香りがします。主に6~7月は香りを楽しみ、8~9月は腹に子を持った鮎を賞味する時期となります。

 子持ちの鮎は、産卵のために川を下る鮎のことで、落ち鮎とも言われ、若鮎とは違った子持ちの独特の食感、身の締まりや甘みに熟成した旨みが加わります。

 鮎の料理法としては塩焼き、天ぷら、一夜干し、うるか(内臓の塩辛)などの料理がありますが、やはり鮎の持ち味ひとつに頼る塩焼きで味わっていただきたいです。

 子持ち鮎の塩焼きはプチプチとした食感が広がり、白身で卵が口の中で混じり合い淡泊な味わいに幅が出ます。そして何より、焼きたてアツアツを逃さず食べるのが一番おいしい食べ方です。また、鮎の内臓は、独特な風味と他では味わえない微妙な苦みを持っており大人の味を楽しめます。

  栄養的にもビタミン類が宝庫なので、鮎を食べるならば栄養摂取という意味からもぜひ内臓ごと味わってみてはいかがでしょうか。