『初夏の香り~若鮎~』
2013年6月
そろそろ海や山が恋しい季節となりました。6月1日は「鮎釣解禁」!太公望達は競って川に繰り出します。梅雨に入ると河川の水量が増え「若鮎」にとっては、活動が活発になる時期。昨年秋に卵から孵った稚魚は白魚のように透き通った体で川の流れに流されながら海に下ります。 水温10℃前後の比較的暖かい海中で越冬し、2~3月頃岸に接近、その後桜の咲く頃体長5~7cmに成長した稚鮎は、再び川を遡上します。6月に入ると川藻の豊富なところを見つけると、縄張りをつくり定住します。これを利用したのが「友釣り」と呼ばれる釣法です。この他に長良川の鵜飼漁も有名です。
さて、鮎は一年で一生を終えることから「年魚」。また、川底の藻を食べて育つため「香魚」とも呼ばれ俳句の季語によく用いられます。
今では市場に出回る約95%が養殖です。塩焼きが代表的ですが、天ぷらや一夜干し、うるか(内臓の塩辛)も酒の肴に良く合います。香を楽しみ内臓のほろ苦さを楽しむ、ちょっと大人の味を楽しんでみてはいかがでしょう。