『桜が咲くころに~桜鯛(天然真鯛)~』
2011年3月
まだ寒い日は続くものの、ニュース等のメディアでは花粉や桜前線の声が聞こえてくる季節となりました。さて、今回ご紹介する旬の魚は「天然の真鯛」です。真鯛といえば、日本ではお祝いの席でもよく見かけるほど昔から重宝されています。養殖技術も向上し、通年して流通され味も良い真鯛ですが、特にこれからの季節は天然の真鯛が産卵を前に充実した身質になります。 そこで旬を迎えた真鯛は桜が咲く季節から「桜鯛」とよばれる真鯛を紹介します。南は鹿児島から北は青森までの水揚げが見られ、中でも瀬戸内海の岩礁で水揚げされた真鯛は「明石の鯛」と言われ水産業界でも一級品として扱われています。
天然の真鯛は、養殖物に比べ脂は少なく感じるものの、身のしまった天然真鯛は、養殖にはない食感と甘みを感じられるでしょう。白身の鯛は、高タンパク低脂肪のため消化吸収もよいので、高齢者や離乳食にもお勧めです。
真鯛は、各産地ならではの調理法があり、徳島県鳴門の「鯛飯」や愛媛県南伊予の「鯛そうめん」、熊本県御所浦島の「鯛茶漬け」など様々で、他にも鯛の昆布〆・鯛のしゃぶしゃぶ・かぶと煮もありますので、ぜひご家庭でチャレンジし、旬の桜鯛で近づく春を満喫してみてはいかがでしょう。