『思い出の旬魚~市場人よりVol.2~』
2009年6月
山々の木々も緑が深まり、初夏を感じさせる季節となってきました。今回の市場人は当市場の仲卸株式会社八代率いる若き専務の八代晴意(はるおき)さんです。 八代さんに、6月の思い出の旬魚を聞いたところ、修行時代に寿司店のお客様に勧められた、穴子のふっくらとした食感と甘みが今でも忘れられないとのことでした。今頃の穴子は、梅雨穴子とか夏穴子と言われ、雪解け水や雨量が増した川から豊富な栄養が沿岸に注がれ、それをエサにして脂肪を蓄えるため、とても美味しい時期です。
穴子は江戸前(東京湾)が有名ですが、福島県原釜港で水揚げされた穴子も引けをとらない美味しさです。天ぷら・煮穴子・白焼き・蒲焼き・蒸し物の加熱調理が主ですが、活穴子は刺身でも食べることができます。 家庭でも、開いた穴子に小麦粉をまぶし、フライパンでソテーしても美味しく簡単に召し上がれます。穴子は栄養素が豊富で、夏バテ・風邪に効果的なビタミンA・Eや、動脈硬化を防ぐEPAが含まれています。
今年は、昨年よりも水揚げが順調ですので、店頭で見かける機会も多いはずです。真夏に向けて、栄養豊富な旬の穴子を、ぜひご賞味ください。
今回の市場人 ~株式会社 八代 二代目 八代晴意~
八代さんより、今後の意気込みをお聞きしました。「これからも皆様の食卓を支える一員として、活きのよい肴、豊富な品揃えを心がけ、郡山の食文化の向上のために全力を尽くします。穴子は低脂肪なので、ダイエットにもお勧めですよ」