『三陸の海の恵みカキ』
2006年10月
秋も深まり、朝晩の気温もぐっと冷え込むようになって、あったかメニューが恋しくなってきました。さて、今回は10月上旬の解禁を待つばかりとなっています「牡蠣(カキ)」を紹介しましょう。市場で取り扱われているカキは、ほとんどが養殖物です。西は広島、東は宮城と二大産地に分かれ、10~11月は広島物。それ以降は、宮城物を主力に扱われています。
大衆物で、カキフライや牡蠣鍋、酢カキでよく食されますが、旨味の秘密は、バランスのとれた各種アミノ酸とグリコーゲンです。
日本での養殖は、約500年前(1470年)に広島で初めて行われました。その後、東京湾が主産地となり、隅田川河口や永大橋付近で獲れたものが江戸っ子に珍重されていたと言われています。
松島湾の種カキは世界的なもので、アメリカ、ヨーロッパなどへも盛んに輸出されて、世界中で養殖が進み食されています。中でも、フランスのマレンヌカキは極上品といわれています。
今年は、長雨と猛暑で育ちがやや悪く、小ぶりなものが多いと言われています。
秋の夜長、新酒を片手に熱々の牡蠣鍋を、ふうふうしながらご賞味ください。