~大不漁!苦戦するするめいか~
2016年11月30日
今年は5月頃からするめいかが獲れなくて、担当者は頭を抱えています。8月になり夏いかの時期になっても獲れず、10月になって期待した秋いかも量がまとまらず、今になってやっと少量見えてきました。 高価ながらも、北海道は稚内から函館、青森は八戸から竜飛と産地を広く集めています。
なぜ不漁なのかを考えてみると、日本海の海水の上昇による温暖化が進んでいること。冬場、山に降雪が少ないゆえに、雪解け水が少量で河川から沿岸へと流れ込む淡水も当然少ないため、餌となる植物性プランクトンが少なかった為等と推測されます。 近日は、大型サイズを主流に集荷、身も厚く肝も太り刺身や塩辛に最適なものを提案しています。まさに今が食べ時!
市場の魚屋さんの中では、塩辛の作り方に店ごとの味付けの特徴を持っています。皆が共通する点は、生いかの身の水分をいかに取るかです。日持ちさせる面と味を濃厚にする効果があります。また、塩についてもこだわりのある魚屋さんがあるようです。 転化するのは塩。その塩に重要性があります。魚を塩漬けにするあら塩、ミネラルが多い岩塩や山塩、真塩、うま味の風味の付いた昆布塩等をそれぞれ使っているそうです。
塩をした生いかを秋の乾燥した風に当てるやり方や冷蔵庫で冷風乾燥をする人もいます。単純に、生いか身と木本塩を混ぜ込み冷蔵庫で熟成させますが、水分の必要としている生いかの身だから肝の美味しいところを吸ってくれるのです。
それを、苦みや味の強さを抑えるため、また日持ちを考えて食べる直前に柚子皮や味噌、唐辛子等を混ぜ込み、風味を楽しむ方も多いようです。
ぜひ、ご家庭で自分の味を作ってみてはいかかでしょうか。